コンピュータが消えた日

毎年1月の上旬は、アメリカ・サンフランシスコでアップル社の新戦略と新商品が発表される大プレゼン大会のMacworld Expoが開催される。そこでは、当時CEOだったスティーブ・ジョブス氏のプレゼンを聴くために、世界各国の業界の関係者や多くのマック信者(ファン)が集まった。

2007年1月9日、ジョブス氏は新商品としてiPhoneを発表した。パソコンメーカーが携帯電話を作ると発表したのだ。これは大きな動きだった。そして、プレゼンの最後には、なんと社名を「アップルコンピュータ」から「コンピュータ」を無くし「アップル」とした。これは、パソコンの時代が終わり、パソコンでない新しい時代になっていくということを物語っていた。

その後、ジョブス氏はアラン・ケイ氏が1970年代にモックアップを作っていたダイナブックに似た端末「iPad」を作った。当時ジョブス氏は、このモックアップを見ていたはずだ。そして今日、商品化してみんなに使えるようにしたのはジョブス氏だった。残念ながらジョブス氏は志半ばでこの世を去ってしまった。

他のメーカーもiPadに似たような端末を発表し、この分野をタブレット型端末と呼ぶようになった。iPadは7インチ型のディスプレイの小さいモデルも発売された。これは女性のハンドバックにも入るほどの大きさと軽さで、今後の情報端末の主力になると思われる。パソコンはもはや恐竜化して置き去りになっていくだろう。

(文責:中島正雄)

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