コンピュータはプログラミングなのだ(6)

プログラムが約束通り動いたときの快感が忘れられない。半信半疑で、見様見真似でコンピュータの画面に呪文のような英語と数字を打ち込み、キーボードの右端にある一番大きいキーを恐る恐る押す。すぐさまコンピュータの画面が動いてさっきと違う画面で止まった。これがプログラミングというものなのか、自分とコンピュータの距離が一気に縮まったような気持ちになった。それからというものわたしは、さっきまでとは違う気分でコンピュータが使えるようになった。コンピュータが仕事の相棒になったのかもしれない。半年続いた大人のパソコン教室(マイツール教室)で、自分で作ったプログラムが動いた時、男達は今までにない盛り上がりだった。

自分で組み上げたプログラムが目の前のコンピュータで動くようになると、コンピュータの使い方は、それまでのワープロ的な使い方から10倍にも100倍にも広がりを見せる。プログラムを作るにはアルゴリズムという手順と作法がある。それはなにも難しいことでなく、ちょっとしたコツのようなものだ。最初は他人の作ったプログラムを真似して組み上げ、それでも失敗と成功を繰り返し、「もしかしたらこういうことが出来るかもしれない」と思うようになる。プログラムの一部を修正して自分のプログラムに作り替えていく。

他人が作ったプログラムは、その人の仕事の流れそのもので、仕事の手順である。いいプログラムは、一流の人の仕事のやり方で、段取りから仕事が終わるまでの一部始終がプログラムに入っている。そんな貴重なプログラムをかつてマイツール・ユーザーズ・グループ(MUG=マグ)の月刊誌『マグニューズ』で公開されていたときがあった。私は毎月マグニュースが届くと、公開されているプログラムをすぐに自分のコンピュータで動かした。手強かったのは、武蔵野の小山昇社長が公開されたプログラム(SIM)だった。なかなか動かすことができなかった。コンピュータの画面一杯にプログラムが書かれていた。「こんなことしていいのか」と思った。プログラミングは男の本能をくすぐるような所があると思う。わたしはこうやって亜流でプログラミングを覚えていった。

マネジメントゲーム(MG)の開発者の西順一郎先生は業務改革を進めるために“ワープロ感覚のデータベース言語”のビジネスソフト『マイツール』をすすめている。この考え方は30年前からブレていない。西先生はマイツールの三大機能は「ソート」「サーチ」「オート」と言われる。「ソート」は並べ替え、「サーチ」は検索、「オート」はオートプログラム機能でプログラミング。「コンピュータを仕事に使うにはこの三大機能を使いなさい」というメッセージなのだ。

なぜマイツールを仕事に使うと業務改革が起こるのだろうか。それは、他人のマネで始めたプログラミングでも、それがわかると一流のビジネスマンの仕事のやり方や段取りがわかるからかもしれない。いつの時代もコンピュータ周辺では新しい言葉が飛び交っている。最近は、AI、RPA。そんな省略された英文字に惑わされることなく、社長が使えるコンピュータは『マイツール』しかない。ぜひマイツールでプログラミングをして、そこから、その先にある新しい自分のオリジナルな仕事のやり方を見つけて、世の中を良くして欲しい。(文責:中島正雄)

有限会社KCM 社長 宮川惠さんに来ていただきました。マイツールで開発した業務システムのプログラムを見せていただきました。

有限会社KCM 社長 宮川惠さんに来ていただきました。マイツールで開発した業務システムのプログラムを見せていただきました。