友だちの時代のはじまり

インターネットの利用から12年が過ぎ、GoogleがFacebookに抜かれたことは、次の、新しいインターネットの時代のはじまりを告げた。

私は振り返って気づいたことがある。1993年ごろDos/vとWindowsによってパソコンブームがはじまり、パソコン一人一台時代になり、それから仕事のやり方が急速に変わっていった。今までビジネスマンのコミュニケーション手段といえば電話、FAX、ポケットベルだったものから、携帯電話、電子メール、パソコン、ホームページに変わっていった。インターネットとパソコンがビジネスマンを支配していたパソコンの時代だった。

1998年に創業したGoogle社がこれだけ巨大になるのを見てわかるように、パソコンの時代は検索の時代と言える。世間は、友だち言うことよりGoogleで検索された検索結果の方を優先しはじめた。Googleで検索されることが良いことだった。

2004年ごろ、日本でも無料で簡単にホームページで記事が作れるブログがブームになると、インターネット上のホームページのページ数が一気に増えた。それは、Googleの検索結果にも影響を及ぼすほどたった。

ホームページのページ数が増えると、ユーザーは欲しい情報を得るのに時間がかかったり、情報を取捨選択する必要が出てきた。なかなか欲しい情報が得られない、そんなGoogleに飽き飽きしていたところだった。

Facebookはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)といわれる新しいサービス。原則的には実名を登録してから、Facebookのネットワークの中で会員同士が情報交換を行う。Facebookのネットワークの中では、誰が何を言っているのかがわかるのだ。Facebookでは、自分の知らない、どこの誰かもわからないGoogleの検索で出てくる情報とは違って、友だちからの信頼できる情報を得ることができた。友だちのフィルターを通して情報が得られ、また情報交換ができた。

2010年3月上旬に発表されたFacebookがGoogleのページビュー(PV)を抜いたということは、ユーザーは「Googleより友だちの方を選んだ」のだ。パソコンを起動して一番はじめに見るホームぺージがGoogleからFacebookに変わったことを意味していた。

パソコンの時代つまり検索の時代は過ぎ、新しい時代「友だちの時代」になった。このことは、検索で絞り込まれて得られる情報よりも、その周辺にある情報に価値があると気づきはじめた、検索(サーチ)でなく並べ替え(ソート)の時代になったのではないかと思う。インターネットは面白い!こうなると仕事のやり方は変わります。

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