デジタル化がもたらした最大の恩恵は「カット&ペースト」だと思う。
私たちが最初に体験したデジタル化は、パソコンを使って誰でも同じように、文字も画像も音楽もデータが簡単にコピー出来ることだった。
パソコンのキーボードの文字の配列はどのように考えられたのかはさておき、左端にある一番使う「A」キーの下に4つ並ぶ「ZXCV」キーと「Ctrl」キーを使って華麗にできた。
「Ctrl」を左手の小指で押しながら、同じく左手の人差し指で「C」のキーを押してコピー、次に「Ctrl」キーを押しながら「V」を押すと貼り付けと、このキーアクションを使わない日はない。ちなみに、「Ctrl」+「X」は移動で、「Ctrl」+「Z」はやり直し。動作とキーの意味があっているのは、コピーの「C」だけで、あと動作は、キーの文字と動作が合っていない。それがアメリカ的で、合理的で、省脳で、西順一郎的で一発で好きになった。
デジタル化のコピーで驚いたのは、コピーしたものを、コピー元とは違うファイルの先で貼り付けることだった。つまり、メールのデータをカレンダーにコピーするというようなこと。これでパソコンの使い道も増えたし、仕事のやり方、手順も変わった。
第2の恩恵は「検索」ではないだろうか。
こちらも、検索サイトで検索をしない日はないのではないだろうか。データをサーチ、検索したり、ソート、並べ替えたりすることは、紙の手帳や書類では出来ないことだった。それが、誰でも簡単にインターネットにつながって、自分以外の人のデータの中から検索できるようにもなった。言うまでもなく、仕事のやり方も、頭の使い方も変えた。
スマホ時代の、スケジュール管理のコツ、スケジュール入力のコツは「繰り返しで入れる」「複製して入れる」、そして「再利用して入れる」。そして、検索して並べ替えて使う。
アナログ時代は、紙に印刷して持ち歩いたが、今はスマホで何十年先のスケジュールまで見ることができる。紙には紙のよさが今もあるが、スケジュールは印刷しなくなってしまった。
第3の恩恵は「AI」人口知能ではないだろうか。
まだ先のことかと思っているかもしれないが、実はもうそこまで来ている。例えば、検索サイトの画面や、Facebookのタイムライン画面は人それぞれに違う。Googleはその人がどんなキーワードを入れて検索しているかのデータを解析し、年齢や性別、住んでいる地域や嗜好を特定しているという。
企業のホームページも自動更新になると言われている。ボット(Bot)というインターネットの中のロボットとWordPressがホームページの今までの常識を変えるかもしれない。
スケジュールのカレンダーだって、勝手に書き換わるかもしれない。しまいには、今日はここに行きなさい。このお店で食べなさい。などど言ってくるかもしれない。どうだろうか。
パソコンは人と会うための道具である。自分の脳の中にあることはパソコンに放り込み、必要な時に取り出せればいい。そして、空いた脳で隣にいる人のことを考える。どうやってよろこばせるかを考える。パソコンから得た情報を見て考えるのは私なのだ。(文責:中島正雄)
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