iPad導入はスパルタで!

社長は、5人いる現場監督にiPadを持たせたくてしょうがなくなっていた。現場監督というのは、現場で起こる問題を次々に解決していかなければいけない。問題が起こる度にいろんな業者と調整を図る。調整が長引けば工期に影響する。ということはコストも変わる。

この会社の現場監督はどちらかというと70歳前後の熟練工風で、ITという感じでは無かった。メールも写真も携帯電話で撮るのがやっとだ。ちょっとよくてデジカメが使えた。パソコンは無理だった。そこに、社長は新しくiPadを使わせるという魂胆だった。

iPadでやりたいことを整理すると、
1.現場の写真を撮れるようになる。
2.撮った写真をメールで送れるようになる。
3.撮った写真をインターネット上の工事現場ごとのアルバムにアップロード出来るようになる。
4.工事報告書は、定型のフォーマットを用意して、それに写真とコメントを入れて作成せきるようになる。
5.作成した報告書をお客さまと会社に送れるようになること。

5月の連休の前に6台のiPadが導入された。現場監督と設計担当者用だった。連休の初日、朝10:00〜夕方17:00まで社内でiPad教室を実施。初めてのiPadに触れたR70の現場監督たちは、15:00くらいまでは比較的順調だった。ただ15:00を過ぎると顔つきが変わり口数も減ってきた。社長はというと、ここから更にR70を追い込むかのように様々な課題と連休中の宿題を与えた。iPad教室の後に懇親会もやったが静かだった。

その甲斐あってか、一人の落ちこぼれもなく、この会社のiPadプロジェクトは立ち上がった。時間にしてわずか6時間。休み明けの現場からインターネット上のアルバムに現場の写真がアップロードされ出した。報告書もなんとかメールで届いた。一番うれしかったのは社長だった。

もっとうれしかったのは営業マンの午前中の仕事が無くなったこと。いつもだったら現場から上がってくる写真と報告をパソコンに向かいながらまとめていた。その仕事が一気に無くなった。よって、今までより早く外に出て営業活動が出来るようになった。iPadを導入してから営業マンが社内にいることが無くなった。社長が企んだ計画があたった。iPadってそんな道具かもしれない。(つづく)

社内iPad教室の様子

社内iPad教室の様子

文責:中島正雄